ここにしか咲かない花が見られる?!
鳴神山にしか咲かない花があると聞いたけれど、どんな花?いつ見れるの?どうやって行くの?など、登山へ行く前に下調べをしておきたいですよね。
そこで今回は、鳴神山へ登山に行った筆者が、鳴神山にしか咲かない花や見どころ、登山ルートについて解説していきます。
鳴神山
鳴神山(なるかみやま)は、日本の群馬県に位置し、古くから山岳信仰の山として知られています。この山は、標高978メートルと手頃な高さでありながら、山頂からの眺望は素晴らしく、群馬百名山や関東百名山にも選定されています。また、多様な植物や動物が生息する豊かな自然環境も魅力です。四季折々の風景が楽しめ、近年は絶滅危惧種に指定された花の自生地としても有名で、希少な草花の宝庫です。花の百名山にも選定されており、世界で唯一この山にしか咲かない花も見られるといわれています!
登山ルートも複数あり、初心者から上級者まで楽しめるコースが整備されていますが、今回は初心者の方でも楽しめるコースをご紹介したいと思います!
ルート
筆者が実際に鳴神山へ行った際のルートはこちらです。
駒形登山口から出発し、鳴神山山頂から「この山でしか見られないといわれている群生地」に寄り、赤芝登山口を経由する周回コースを選びました!休憩なしで、3時間くらいのコースです!
駒形登山口の駐車場情報
駐車場:登山口直前に4~5台、登山口50mほど手前に7~8台の駐車スペースあり。
(写真は登山口直前の駐車スペース)
料金:無料
トイレ:なし。388号沿いにあるコンビニで済ませておくと良いです。
登山道
ここから登山開始です!赤い矢印の方へ進みます。
登山開始は沢沿いの林道を進んでいきます。川のせせらぎの音を聞きながら、新緑あふれる登山道を登っていきます。
木々の間からこぼれる日ざしや、道中に現れるさまざまな可愛らしい花などにも癒されます。鹿の食害を防ぐため、保護ネットがところどころ設置してありました。
途中、木の枝や石でねこや顔が作られていて可愛かったです。
肩の広場
オオカミの狛犬でと鳥居があり、少し開けた場所が現れます。埼玉県の有名な神社、三峰神社と同じですね。
鳥居をくぐった先に「フモトスミレ」が咲いていました。小さくてとても可愛らしいスミレで、葉っぱに模様があるのが特徴です。
肩の広場から山頂まで行く間の急な斜面にもきれいなフモトスミレが咲いていました。鳴神山に足を運んだ際には、ぜひ探してみてください♪
鳴神山山頂
肩の広場から10分ほどで鳴神山山頂に到着です!山頂からは360度見渡せるダイナミックな景色が広がっています。鳴神山の最高峰、「桐生岳」です。鳴神山には2つの山頂がありますが、一般的には桐生岳を山頂とするようで、山頂標識もあります。今回、「仁田山岳」は気付かずに通り過ぎてしまっていました…。写真の桐生岳から3分ほどのところにあるようです。
この日は少し曇っていましたが、それでもとてもきれいな景色に疲れが吹っ飛びました!
山頂はあまり広くはないので、混雑しているとけっこう窮屈な感じがしそうです。筆者が訪れた際には、女性2人のグループと男性がソロで来られている方が2人いました。空いているときには、素晴らしい景色を見ながら、ここでお昼休憩するのも良さそうです♪
第二展望台
山頂から少し進むと、左側に第二展望台があります。遮るものがなく、目の前に壮大な景色が現れます!ここからは眺めが良く、映えるので写真を撮るのもおすすめです!
展望台から少し進むと「ヒメイワカガミ」が岩場に咲いています。手前に「ヒメイワカガミ 5m先 右岩上部」という標識があるので見つけやすいです。昔は、もっとたくさん咲いていたそうですが、筆者が見た際も十分きれいに咲いているなと感じました。ロープが張ってあるので、望遠レンズがあると撮りやすいです。
椚田峠
第二展望台から約20分、椚田峠(くぬぎだとうげ)へ到着。お気付きの方もいると思いますが、ここにしか咲かない花の正体は、旗に書いてある「カッコウソウ」という花です。カッコウソウの群生地は、椚田峠下に咲いています。この緑の旗が見えてきたら、右の方へ降りる階段を下っていきます。
ここにしか咲かない花の群生地
やっとカッコウソウに会える…!とワクワクしながら降りていくと…
ありました!カッコウソウの群生地!
ピンクっぽいような、紫っぽいような色で、花びらがハートの様な形をしているのも可愛かったです♡全体としては丸みを帯びた形をしていて、繊細で可憐な花という印象を持ちました。
カッコウソウ
近年、採取や生育環境の変化により、その自生地が激減し、環境省のレッドリストの絶滅危惧種1Aに選定されていましたが、その希少性の高さから、平成24年5月には、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」の国内希少野生動植物種に指定されました。開花は4月末から5月上旬。
群生地にはボランティアの方が3人ほどいました。ここでもロープが張ってあり、カッコソウまでの距離が少しあるので、撮影は望遠レンズがあると良いと思います。
ボランティアの方から、「カヤラン」という花も見せていただきました。色は、淡い黄色やクリーム色っぽい色で、根っこがついていて何だか不思議ですが可愛いらしい花です。
「カヤラン」は、半寄生植物と言われ、木の枝や幹に着生する珍しい植物だそう。山の中では、小枝に着生することも多いようで、台風や嵐によって枝ごと木から落ちてしまうこともあるそうです。よく観察すると、登山道でも見つけられるかもしれないよとボランティアの方に教えていただきました。
保護されているボランティアの方達のおかげで、素敵なカッコウソウや珍しいカヤランを見ることができました。ボランティアの皆さん、ありがとうございました。
下山
降りてきた斜面を引き返し椚田峠まで戻り、下山開始です。
赤柴登山口付近には、絶滅危惧lB類の「ヒイラギソウ」も咲いていました。こちらも柵で保護されていました。葉っぱがヒイラギに似ていることから、この名前が付けられたそうです。さすが花の百名山!様々な希少植物を見ることができます。
ヒイラギソウの群生地から少し進んだ先で、クマンバチを何匹か見ました。もしかしたら、近くに蜂の巣があるかもしれないので、注意して進んでくださいね。
なんと!帰り道にカヤランを見つけることができました!よく見ると落ちていたりするので、皆さんもカヤラン探してみて下さい♪
約3時間半ほどで、駒形駐車場へ戻ってきました。そこまで時間もかからないので、ゆっくりと自分のペースで登山できるのも良いですね♪短時間の登山でしたが、見どころ満載でとても満足感のある登山ができました!登山後は、温泉に入り疲れをとって、美味しいご飯を食べて帰るのもおすすめです!
まとめ
5月上旬に訪れた際には、カッコウソウやヒイラギソウなど希少な植物を見ることができました!初夏の爽やかな風と可憐な花を求めて登山をするのには、絶好の時期だと感じました。さまざまな植物と出会うことができ、自然の美しさに心身をリフレッシュさせることができる鳴神山。ぜひ、一度足を運んでみてください♪
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